本日はの申請代理権についてです。
電車での通勤時間や移動中のスキマ時間で回答できるボリュームです。
頭の体操にいかがでしょうか。
問1
土地の分筆の登記の申請の委任をした者がその申請の前に死亡した場合には、代理人は当該土地の分筆登記を申請することはできない。
委任による登記の申請代理権は、本人の死亡によって消滅しません。
問2
法人から委任を受けて登記の申請を行う場合には、委任を受けた後に法人の代表者が替わったときであっても、代理人は当該登記の申請をすることができる。
法人の代表者である法定代理人の代表権が消滅しても、委任による登記の申請代理権は消滅しません。
問3
市町村から登記の属託の委任を受けた代理人が当該登記の申請をする場合には、申請情報に添付するべき市町村長が職務上作成した委任状は、作成後3か月以内のものであることを要しない。
委任状については3か月以内の作成のものである必要はありません。
市町村が作成する代理人の権限を証する書面は、作成後3か月以内のものである必要があります。
また、申請人が法人である場合の資格証明書は1か月以内もの(会社法人等番号の提供で省略可)の提供が必要です。
問4
土地の合筆の登記の申請の委任を受けた代理人が、当該申請の補正のために取り下げるには、委任者から特別の委任を受けなければならない。
補正のために取り下げの場合は委任者からの特別の委任は必要ありません。
しかし、申請人の意向により取り下げをする場合等、原則は委任者からの特別な委任が必要となります。
問5
土地の合筆の登記の申請の委任を受けた代理人が死亡した場合には、その一般承継人は当該代理権を行使して当該登記の申請をすることができる。
代理人の死亡によって代理権は消滅します。
例えば土地家屋調査士が分筆登記の業務を受託して、業務が完了する前に死亡してしまった場合、
土地家屋調査士の息子が亡土地家屋調査士の代理権を行使して申請することは出来ないということですね。
本人死亡 → 代理権は不消滅
代理人死亡 → 代理権は消滅
代理権について
代理権を考えるときのポイントは、代理権の消滅です。
代理には「任意代理」と「委任代理」がありますが、これらの各2パターンを覚えておく必要があります。
① 任意代理の本人についての事由 ② 代理人についての事由
③ 法定代理の本人についての事由 ④ 代理人についての事由
で、代理権の消滅パターンですが
本人についての事由で消滅する場合は任意代理と法定代理では異なります。
【任意代理】
⒈ 死亡 ⒉ 破産
【法定代理】
⒈ 死亡
代理人についての事由で消滅する場合は任意代理と法定代理で共通です。
⒈ 死亡 ⒉ 破産 ⒊ 後見開始の審判
例外として土地家屋調査士や司法書士が代理申請する登記があります。
⒈ 本人が死亡しても代理人の代理権は消滅しない。
⒉ 代理人の死亡によって代理権が消滅する。(ココは一緒)