こんにちは、ゆうぞう(@you3tips)です。
土地家屋調査士試験の筆記合格発表が11月8日(水)にありました。
パソコン(スマホ)で番号を確認するあの瞬間。
受験生の皆様のお気持ち、お察し致します。
そして合格された方、誠におめでとうございます。
さて今年の結果ですが、凄いことになりましたね。(あくまで数字だけを客観視すると)
まさか、合格点が81.0点とは。
過去記事で勝手な予想をたてましたが、見事大ハズレ!汗
言い訳は最後にまわして、
今回はせっかく法務省で数値などを公表しているので、まとめて簡単な考察をしていきたいと思います。
Contents
H24年度~H29年度の択一・書式足切り点、合格点、出願者数(受験者数)、合格率を比較
年度 | 択一足切り点 | 書式足切り点 | 合格点 | 合格者数 | 出願者数(受験者数) | 合格率(合格者÷受験者数) |
平成24年度 | 40 (16問) |
29 | 72.5 (+3.5) |
418 | 6136 (4786) |
8.7% |
平成25年度 | 30 (12問) |
30 | 71.5 (+11.5) |
412 | 6017 (4700) |
8.7% |
平成26年度 | 35 (14問) |
30 | 74.5 (+9.5) |
404 | 5754 (4617) |
8.7% |
平成27年度 | 32.5 (13問) |
30 | 73.5 (+11.0) |
403 | 5659 (4568) |
8.8% |
平成28年度 | 30 (12問) |
31.5 | 74.5 (+13.0) |
402 | 5658 (4506) |
8.9% |
平成29年度 | 37.5 (15問) |
36.0 | 81.0 (+7.5) |
403 | 5837 (4600) |
8.7% |
上図をみて頂くと分かりますが、とにかく今年の合格点がずば抜けている。
近年の土地家屋調査士試験を振り返っても、ここまで合格点が高まったことはないです。恐らく初の80点台なのではないでしょうか。※過去には1度、84点という年度があったそうです。
📝今年の土地家屋調査士試験筆記試験(午後の部)の合格点は,満点100点中81点以上と高くなりましたが,これを上回った年があります。
➡️平成13年度(ただし未公表年を除く)で,総合84点以上でした。ちなみにこの年の書式は土地は地積更正,建物は※区分建物表示変更の登記でした。(※当時の呼び方)— hso777 (@real_hso777yk) 2017年11月9日
択一の足切り点が高い年度では書式問題で意見が割れるなど、何かしら引っ掛けがありましたし、なんだかんだで70点台が続いた訳です。
それが急に80点台になったのですから、驚きました。
今年の問題は素直な良問が多かったという事でしょうか。
また合格率をみれば例年とおりの数値に落ち着き、足切り点から合格点までの上積み点は過去記事で予想した6点〜7点とほぼ一致した結果となりました。
いずれにせよ、択一・書式とも高得点の足切りだった為、合格点付近では混戦極める戦いとなりました。
隣地のヒゲ線や地番など小さなミスが命取りで苦渋を舐めた受験生も多いはず・・・・。
数値としても確認出来ますので、次の比較をご覧ください。
H25年〜H29年までの合格点±1.0点を占める員数の比較
年度 | 書式採点者数 | 合格点±1.0点の員数 | 合格点±1.0点の員数÷書式採点者数 |
平成25年度 | 2070人 | 124人(70.5-72.5) | 5.9% |
平成26年度 | 2026人 | 120人(73.5-75.5) | 5.9% |
平成27年度 | 2248人 | 139人(72.5-74.5) | 6.1% |
平成28年度 | 2054人 | 126人(73.5-75.5) | 6.1% |
平成29年度 | 2009人 | 158人(80.0-82.0) | 7.8% |
上図から分かる事は、29年度が書式採点者数が例年より少ないにも関わらず合格点±1点の範囲を占める受験生の員数が圧倒的に多いという事です。
パーセントで比率を出しても一目瞭然ですが、今年は合格点付近でシビアな争いをしていたという事ですね。
「択一であと1問正解していれば・・・」
「建物の面積を書いていれば・・・」
「土地、建物の図面を書ききれていれば・・・」
こんな声が聞こえてきそうです。
実力十分でも本試験会場では、なかなか100%を出し切る事は難しいです。会場の空気に飲まれたり、ちょっとしたミスを引きづり後の問題に集中できなかったり。
そんな緊張漂う試験には魔が潜んでいる訳です。
次に、「択一が足切り点でも合格点が狙えたか」について考えてみます。
択一足切り点でも合格の目はあったのか?
これまで書式満点者がいたと言う話は聞いた事がありませんが、40点を越す高得点者は毎年います。
今年であれば択一がギリギリ37.5点だとしても、書式で43.5点を取れば合格する計算です。
今年の書式で43.5点以上だった受験生の員数はというと88人。
どうですか?多いでしょうか、少ないでしょうか?
分かりづらいので、過去3年で比較します。
年度 | 択一足切り点 | 合格点 | 合格点まで必要な書式点 | 足切り点から上積み点 | 員数 |
平成27年度 | 32.5 | 73.5 | 41.0点以上 (足切30.0) |
11.0 | 51 |
平成28年度 | 30.0 | 74.5 | 44.5点以上 (足切31.5) |
13.0 | 15 |
平成29年度 | 37.5 | 81.0 | 43.5点以上 (足切36.0) |
7.5 | 88 |
過去3年の比較で考えれば、比較的可能性はあったと言えると思います。
平成27年度、平成28年度では合格点まで10点以上の上積みが必要なのに対し、平成29年度は7.5点で合格点に達します。
書式で10点を加算する事はとても大変な事です。只でさえ完璧と思って書いた解答も何かしら減点される事が普通な試験だからです。
しかし何となく7.5点だとしたら、書式が得意な受験生ならイケそうな気がします。
- 土地21.5点
- 建物22.0点
どうですか?
今年は88人も43.5点以上をとった受験生がいます。中には「択一失敗したけど、書式で挽回したぜ」という強者もいらっしゃるのではないでしょうか。
最後に
今年も合格率だけを見れば、順当な数値に落ち着きました。
しかし、合格点が81点と高かった事を考えると今後もますます総合点勝負の試験になるのではないでしょうか。
つまり
択一でがっつり稼いで、書式で足切りより少し多く点を取る。
この流れが王道ですね 。
それから、過去記事で大きく予想を外してしまった事すみませんでした。
まあ、試験を受けていない者が勝手にした予想なので多めにみて頂けると嬉しいです(´・ω・`)
でも、「択一足切り点が予想一致した点」と「合格点までの上積み点が良い線いっていた点」だけは声を大にして言わせていただきたいと思います(*´﹀`*)
最後までお読みいただきありがとうございます。
それでは、また。
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