【不動産登記法 総論】取下げについて

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本日は取下げについてです。

電車での通勤時間や移動中のスキマ時間で回答できるボリュームです。

頭の体操にいかがでしょうか。

問1

電子申請の方法によって行った登記の申請は、その申請を取下げる旨の情報を記載した書面を登記所に提出する方法によって、取下げることができる。

答え
答 ×

電子申請においては、法務大臣の定めるところにより、電子情報処理組織を使用して申請を取下げる旨の情報を登記所に提出する方法によってすることが出来ます。
つまりは電子申請したものは書面では取下げすることが出来ないということです。

問2

登記が完了した後は、理由のいかんを問わず、その申請を取り下げることができない。

答え
答 ◎

申請の取下げ登記が完了してしまうとすることが出来ません

例えば、「分筆登記」の話をすると、1筆を6筆に分割するケースで申請後に申請人の気が変わり7筆分割したくなったとします。
この場合、登記が完了していなければ、ただちに「取下げ」をおこない再申請すれば事足りるわけですが、完了してしまうとこの「分筆登記」を無かったものには出来ないわけです。

この場合の対処として、6筆にしたいくつかの土地を再分筆していくことになり、
1宅地1筆に出来たものを1宅地複数筆にとなる為、公図上の見栄えも悪いですし、財産管理の上でも煩雑になりますね。

また、分筆錯誤」による抹消登記をして土地を元に戻してから再度「分筆登記」という方法もありますが、

これは申請時点での申請人の意思の錯誤が必要ですので、申請後に申請人の気が変わって6筆を7筆にしたくなったという理由では、意思の錯誤とはみられないので、別の方法をとることになりますね。

問3

代理人が書面申請の方法によって行った登記の申請を取り下げた場合には、申請書及び代理権限証書を除いた添付書類が還付される。

答え
答 ×

 

書面申請による登記の申請書を取下げたときは、登記官は申請書及び添付書類を還付することになっています。

ちなみに対で覚えておきたいこととして、「却下」があります。

却下されたときは、添付書類を還付することになっており、申請書と偽造された書面その他の不正な登記の申請のために用いられた疑いがある書面は還付されません。

問4

書面申請の方法によって行った登記の申請を取下げる場合には、登記官に対し、その申請書にはり付けた登録免許税の印紙で消印されたものを再使用したい旨の申出をすることができる。

答え
答 ◎

 

申請を取下げる場合、登録免許税を再使用したい旨の申出をすることができます。

問5

一の申請情報により二以上の登記の申請を行った場合であっても、そのうちの一部の申請を取下げることができる。

答え
答 ◎

一の申請情報により二以上の登記の申請を行った場合、一部の申請を取下げることができます。

取下げについて

今回の問題を考えるときに意識するポイントは次の4つです。

チェックポイント

① 電子申請の場合との違い   ② 取下げと却下の違い

③ 申請書と添付書類の還付   ④ 取下げ可能な期限

① 電子申請と書面申請では取下申請に多少の違いがあり、電子申請は電子情報処理組織によってのみ取下情報を提出することが出来、書面申請の場合も書面によってのみ取下申請をすることが出来ます。

②③ 「取下」と「却下」の場合とでは返却される書類に違いがあり、「取下」は申請書と添付書類、「却下」は添付書類のみが還付されます。

また、補正による「取下」なのか申請意思の

その他にも「却下」事由(不動産登記法第25条がよく問われるので、チェック必須です。

④ 取下は登記完了後は行うことが出来ません。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございます。


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