関数電卓使い方!土地家屋調査士試験向け、複素数で隅切り計算をしてみよう。

関数電卓で隅切り計算をしてみた

こんにちは、ゆうぞうです。

久しぶりに関数電卓使用法について解説していきたいと思います。

今回は隅切り計算についてです。

よくあるケースを想定して問題を作りました。複素数を使用して計算しますので、関数電卓の練習問題にいかがでしょうか。

電卓の操作方法については私がオススメするCANON F-789SGを使用するものとして話を進めていきます。

3dman_eu / Pixabay
こんにちは、ゆうぞうです。 前回、「複素数計算」を体得すると合格にかなり近づきますよ。 という話をしました。 今回は複素数計算に使...

例題の確認

事案の確認

10番土地所有者が住宅を新築しようと計画したところ、接道する2面の道路がどちらも幅員6m未満で道路の交差部も角度120°未満のため、角地による建築制限がかかると指導を受けました。行政の指導より底辺2mの二等辺三角形で隅切りを設け、宅地部分と隅切り部分を分筆することになりました。

角地による隅切りの取り扱いについては自治体ごとで異なるため、底辺2mを指導する地域もあれば1辺を2mとする地域もあり実務上はその都度確認する必要があります。基本的には接道する道路幅員と交差部の角度により隅切りの有無が決まるケースがほとんどです。

【例題】
sumikiri-mondai

【既知点座標】

測点名 X座標 Y座標
k1 3.000 3.000
k2 4.000 15.000
k3 18.000 17.000
k4 18.000 4.000
k6
k7

今回は筆界点座標は全て既知点というケースで、隅切り点k6k7を求めていきます。

計算前に「二等辺三角形」の特徴をおさらい

どうして今更二等辺三角形の定理やその性質をおさらいする必要があるのか。

それは二等辺三角形の隅切りを計算する問題は、二等辺三角形の性質を利用して求めるケースが非常に多いからです。

例えば、隅切りの頂角を二等分する性質を利用して角度を求め、三角関数で更に辺長を求めたりするなどです。

つまり隅切り計算する上で念頭に置くのは図形の性質です。とても大事なことですので、ここでしっかり押さえておきましょう。

二等辺三角形

定理

「2つの辺が等しい三角形」

性質

「2つの底角は等しい」

頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分する←これよく使います。

 

nitouhen

http://media.qikeru.me/isosceles-triangle-theorem/より参照

ではさっそく複素数モードで計算してきましょう




まずは既知点をメモリーに登録しましょう

今回はk1、k2、k3、k4が既知点ですので、全て電卓にメモリーしましょう。

操作方法

step1 3.0003.000iShift RCL(STO)+( – )(A)

step2 RCL ( – )

step3 画面に「3.000+3.000i」が出れば無事完了です。
※Y座標の最後に虚数「i」の付け忘れにご注意下さい。

これでメモリーAに筆界点k1が登録されました。

同様にk2、k3、k4をメモリーB、C、Dに登録してください。

交差部の角度があやしい。角度を求めてみよう。

繰り返しになりますが、隅切り計算ではまず疑うのは二等辺三角形の性質です。
今回は底辺2m00の条件がありますから何となく、

頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分する

が使えそうな気がします。
ですので、初めに∠k1k2k3の角度を求めたいと思います。

角度の求め方ですが、△k1k2k3について全て座標値がわかっていますので方向角の差から角度をだしていきます

イメージはこんな感じです。
方向角の差で角度を求める

では関数電卓で計算していきましょう。

【電卓公式】座標値から方向角を求める  

A点⇒B点の方向角
Arg(B-A)=方向角

操作方法

step1 Apps(Arg)RCL( – )(A) –  RCL(° ′ ″)(B) + 360°265°14′10.89″(k2~k1の方向角)

※求めたい方向角の先の点(K1)から元の点(K2)を引きます。(うまく言葉で表現できない・・・)
※求めた数値がマイナスの角度になった場合のみ360°を足して下さい。

step2 Apps(Arg)RCLhyp(C) –  RCL(° ′ ″)(B)8°7′48.37″(k2~k3の方向角)

step3 (k1~k2の方向角) - (k1~k2の方向角)=257°6′22.52″となります。

よって、360° - 257°6′22.52″=102°53′37.48″(∠k1k2k3となります。)

✅ この手法は土地家屋調査士試験では多用しますので、馴れておきましょう。

二等辺三角形の性質を応用してK2~K6、K2~K7の辺長を計算しましょう

イメージしましょう。
二等辺の性質から隅切り辺長を計算する

ピンときましたか?

そうです。三角関数の「Sin」を使えば、k2〜k6辺長とk2〜k7辺長が求められそうです。
k2〜k6辺長から求めていきましょう。

Sin●=1m000➗L(k2〜k6)の式が成り立つので、

L(k2〜k6)=1m000➗Sin●です。

●の角度は102°53′37.48″の半分ですので51°26′48.74″となります。したがって、

L(k2〜k6)=1278722・・・・・となります。

距離と方向角が分かれば後は楽勝です

K2からの距離と方向角が分かれば後は楽勝で座標値を求めることが出来ます。

【電卓公式】既知点k2から距離と方向角で座標を求める場合  

k2点はメモリーBに保存したと仮定
B+距離∠方向角=求点

操作方法

step1  RCL(° ′ ″)(B)+1.2787∠ Apps(Arg)RCL( – )(A) –  RCL(° ′ ″)(B) ) + 360° )

step2   3.8938
     13.7257ⅰ

と表示されていればOKです。

step3 よって、k6座標は【X : 3.894 , Y : 13.726となります。

同様の操作でk7も求めます。操作法は割愛しますが、結果として

k7座標は【X : 5.266 , Y : 15.181】となります。

 ついでに全体の面積を計算してみましょう

【電卓公式】座標値から面積を求める  

四角形ABCDの面積
Conjg(A)B+Conjg(B)C+Conjg(C)D+Conjg(D)A=倍面積
倍面積÷2=面積(地積㎡)
操作方法

step1  Apps(Conjg)RCL( – )(A) ) RCL(° ′ ″)(B) +  Apps(Conjg)RCL(° ′ ″)(B) ) RCLhyp(C) + Apps(Conjg)RCLhyp(C) ) RCLsin(D) + Apps(Conjg)RCLsin(D) ) RCL( – )(A) = 倍面積

 

step2   842.000
   -361.000ⅰ(虚数部分が面積となります)

これを2で割った数値が地積となります。
step3 よって、四角形k1k2k3k4の地積は【 180.50㎡ 】となります。

宅地有効部分と隅切り部分の面積については、同様の方法で求めることが出来ますので、興味のある方はチャレンジしてみて下さい。

最後に

長々と書きなぐりましたが、慣れればあっという間に解けるようになります。

基本操作を体が覚えるまで叩き込めば、よっぽどのことがなければ忘れません。電卓の操作練習であれば暇な時間にちょいちょいとできますし、勉強離れしてきた方は特に今一度、操作方法の確認をしてみるのはいかがでしょうか。

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